10/27/2017

[biz law] SUBARUも無資格検査30年超

スバルも同じ穴の狢だったとのことです。旧富士重時代から30年以上に渡って日産同様に無資格の社員に最終検査を任せており、その隠蔽のため資格者の印章を複数用意して管理する組織性、悪質性も同様とのこと。

本件、スバルは悪質である上に姑息ですね。組織的な犯行であった事は明白である以上、無資格者の検査が自社で行われていた事は、日産の件の発覚直後に把握していた筈です。その公表がこれだけ遅れたという事は、ほとぼりが冷めるというか、日産へのバッシングが落ち着くのを待っていたという事でしょうか。であれば、数週間とはいえ、その間公表しない、すなわち隠蔽を図った事は強く非難されて然るべきところです。

もとより本制度については特に当局の監査等はなく、メーカーの側で好き勝手出来るようになっていた以上、日産以外の全社が自制が効いているものと信じていた人も殆どいなかっただろうけれども、それでも実際にその事実を目の当たりにすると、多少なりと落胆を感じずにはいられませんね。残念です。

動機等はもはやいちいち推測するまでもありません。効率化やコスト削減を追及し、それだけのために、監視の目がないのをいいことに違法行為をも平然と行う、その利益至上主義に伴う倫理の欠缺にある事は明白です。

これでスバル車も日産車と同じく、新車を中心に公道を走ることの出来ない違法車両だらけ、という事になりました。本来なら検査をするにもレッカー移動が必要になるわけですが、元々顧客サービスが劣悪とされるスバルの事ですから、まともに対応が進むかどうかも怪しいだろうところ、ユーザの方々におかれましては誠にご愁傷さまです。あと、本件で生産停止等の煽りを受けるだろう下請けの各社についても同様ですね。

当然、その他のメーカーへの疑念も強まるわけなのですが。。。2度ある事は3度あるというか、外資系の体質だから、とかいう日産の特異性を理由に線引きしようとする類の言い訳は通用しなくなり、むしろ自動車業界全体に蔓延しているものとの疑いがかかる事は必至です。元々その辺の人員の質とか事業の体質や体制はどこのメーカーも似たようなものだし、疑う根拠はあっても信用する理由はなく、それも当然の結果という他ないでしょう。とりわけ、原因であろう効率化重視の本家本元と言うべきトヨタあたりは真っ先に疑われてしかるべきところですが、さてどうなんでしょうね?

どこぞのメーカーは今頃隠蔽に必死だったりするんでしょうか。といって、元々資格者以外も動員していたような工程で担当者をクビにしたりすると、逆に検査工程が滞ったり、クビにされた社員が告発に走ったりして墓穴を掘る事になりそうですし、それもあまり現実的ではなさそうに思えます。せいぜいスバル同様、ほとぼりが冷める事を期待して時間稼ぎをしているだけとかそういう事なのかもしれません。

そうであれば、手間をかけさせるなよと。任せても不正はするし、不正が疑われる段になっても隠蔽に走ったり時間稼ぎをしたりして、速やかに自分たちで是正する事も出来ない、というのであれば是非もありません。もう面倒だしすっぱり検査権限を剥奪して、完成検査も全部陸運局でやるようにしてしまえばいいのです。そうすれば、自分たちの権限と予算が飛躍的に増える役人連中は大歓迎してくれるだろうし、ユーザも安心、メーカーも今後いちいち疑われなくて済む、とWin-win-winです。

ただ、その場合、検査料を陸運局に税金的に支払う事になるわけで、その分車両価格を下げないとユーザは納得しないでしょうけどね。まさか値段据え置きとか言わないでしょうね?それは厚顔にも程があるというものです。

ともあれ。メーカーはかけらも信用出来ないし、これから出来るようになるとは思えないし、といっていちいち疑うのも面倒でもあるので、さっさと引導を渡してすっきりさせて欲しいですね。

検査員の印章流用し書類偽装 スバル、無資格の数人関与

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