12/21/2014

[law] NYPDの警官2人が襲撃され死亡、容疑者自殺

ついに起こってしまいましたか。。。New York、Brooklynでパトカーに乗って勤務中の警官2人が銃を持った男に襲撃され、共に死亡したそうです。

被害者の警官は Wenjian LiuとRafael Ramos、それぞれ勤続7年と2年。容疑者は28歳の黒人Ismaaiyl Brinsley、襲撃後に頭を撃って自殺した、とのこと。

犯人が事前に発信していた諸々のメッセージを考慮するまでもなく、原因の一端が警察、警官による人種差別的殺人への報復にあるだろう事に疑いの余地は殆どないでしょう。ここ数ヶ月、Fergusonの件を発端に、NYでも警官が丸腰の黒人を死亡させておきながら当該警官らは裁判にすらかからない、という、到底妥当とは考えられない事案が続き、即デモと暴動を発生させていた事は周知の通りです。しかも大統領含め誰一人としてそれを正そうとするどころか被害者の反発を非難するだけという、緩和が絶望的に思える程に悪化する人種対立の最中にあって、もはや多くの黒人については敵対感情にまで至っていただろうそれを考慮すれば、この種の私刑が発生するのも時間の問題だったと言えるでしょう。

すなわち本件は、犯罪性の強い行為、少なくとも多くの市民はそう捉えている事案を人種と地位に基づく特権により恣意的に不問にし、その結果発生した深刻な対立状況をただ威力をもって抑止するのみで実質的に漫然と放置した米司法ならびに政府の失敗あるいは自業自得と言う他ないものなわけです。

といって、あれだけの殺人を犯しながら単なる身内の擁護と責任逃れに終始して来た米司法が法制等の本質的転換に踏み込むとは考え辛く、おそらくはこの期に及んでも現状のまま、せいぜいが警官の装備や体制の強化をするだけで終わり、実質的な放置もしくはさらなる悪化が継続されるものと思われるわけですが。結果、その報いも余計に増える事になるのでしょう。その救い難い愚かさ加減には呆れるばかりなのです。他人事ですけど。

Two Police Officers Fatally Shot in Brooklyn; Suspect Is Found Dead

Officer’s Errant Shot Kills Unarmed Brooklyn Man

Grand Jury Declines To Indict NYPD Officer In Chokehold Death Of Eric Garner

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