9/16/2014

[pol] Scotland独立運動への部外者の反応が一様に酷すぎる

Scotland独立を判断する住民投票の期日が迫り、外野が色々と騒がしいこの頃。その外野の声が、どれもこれも脅しとか宥めすかしとか懇願とか、その活動を否定し、独立を押し止めようとするろくでもないものばかりで呆れました。

これほど多数のScotland人が独立を志向しているのは、現状に不満があり、その改善を求めているからだ、という極めて単純な事情を何故理解出来ないのでしょう。Scotland人は、積極的な改革を求めているのです。そこに、やれ独立すれば経済が悪化するだとか、EUやNATOで内紛が広がるだとか、当人に関係のない、しかもネガティブな理由を投げかけたところで何の意味があるのでしょう。それも部外者、あるいは不満の原因たる相手から。

これらの意見を見るに、彼らの頭には、要するに自分たちの都合、不利益を被るだろう事に対する心配しかないのでしょう。全く以て愚かしい事です。何事につけ、相手が求めてもいない話を持ち出して説得出来るわけがありません。実際の所、彼らはScotlandを対等に見ておらず、自分たちに奉仕すべき奴隷同然に見下しているのでしょう。それは現在の利益がロンドンはじめイングランドに偏重しつつ、負担がその他に押し付けられている英国の経済・政治構造からしても明らかです。だからこそ、独立への支持がこれほど高くなったものと理解すべきところでしょうに。

説得しようというのなら、その体制を具体的に是正し得る政策等を提示しなければ無意味なことくらい、誰でも知っている筈でしょうに。一応、Cameronは否決された場合のScotland自治体の裁量権拡大を約してはいるそうですが、肝心の議会与党の支持が無い以上空手形な事も明らか、詭弁と言う他ないわけです。

他国からすれば、実際のところ大した影響もありません。実質的に見て元々独立性の高かった地域が自律性を高めるだけの事です。その手段が妥当なものである限り、自国を定義し、その運営を自ら行う事はその国民固有の権利であって、それ以外の何者にも脅かされてはなりません。愚かな他人の脅迫や詭弁に惑わされず、その意志を毅然たる行動として示される事を願う次第です。