9/18/2014

[biz] 東芝がPC事業リストラ。900人削減

東芝がPC事業のリストラに着手するんだそうですね。

同社の説明するところによれば法人向けに集中するという事で、それが本当であれば事業全体が消滅するわけではありませんが、少なくともコンシューマ向けからは撤退する流れに入ったものと見ていいのでしょう。そして同社のコンシューマ向けブランドは言わずと知れたDynabook。かつてノートPCのカテゴリでは長く世界一のシェアを誇り、ノートPCの代名詞とも言われた同ブランドが整理の対象となった事には、多少なりと時代の流れ、その無常を感じずにはいられません。

その経緯、事情については今更疑問を入れる必要もないでしょう。既に同分野自体、進歩を完全に止め、加えての急激な需要減退に晒され、もはやそのシェアの大小によらず損失を免れない程に先がない事は明らかです。東芝が積極的に投入しているタブレット機も、最近リリースした100ドル未満の超低価格機種にしても、利益なんて期待する方が無茶というものです。既にNECもソニーも撤退し、残るは富士通だけ、それも赤字を出しながら無理やり続けているのが現状なのですから。

ともあれ、去年のTVに続いて今年はPCをリストラした東芝。それ以前に撤退売却済みの携帯事業と合わせ、これで同社のパーソナル向けプロダクト事業のうち、かつての主力からは軒並み撤退の流れとなりました。と言ってもソニーと違い、元よりBtoBで稼いでいた企業が本業に回帰しただけだし、その継続性には特段の疑義が付くわけではありません。淡々と重電や半導体部品等の法人向けビジネスを続けていくのでしょう。それは必然の成り行きというものです。

ただ、それに伴って、各社が、各社の製品が、我々個人の前から消えていくのもまた事実です。次々と胸を踊らせるような魅力的な新製品が季節毎にリリースされたあの頃、その活況を、その製品を通して見た夢を、一ユーザとして思い出し、それらの愛すべき時代が完全に終わり、今またその名残りすらも消えていこうとしている事、その事を理解して、寂しさを感じる、ただそれだけの事なのです。

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