5/18/2013

[IT] Yahoo!JAPANで大規模漏洩再発

先月100万アカウント規模の個人情報漏洩が発生し、しかし公式には未遂と強弁してスルーしたYahoo!JAPANですが、この程規模を約20倍にして再発させてくれたそうで。今度は公式に既遂の可能性を認めていますけれども、これはおそらくは発見が遅れた事、また前回と異なり流出情報にパスワードが含まれていないものとされていて、そのために認めてもさほど致命的ではないと踏んでいるだろうからでしょう。でもそうであれば無意味な筈のパスワード変更を推奨してるあたり全く信用出来ませんし、前と同じくパスワードも全部ではないにしろ漏れたものと考えるべきでしょうか。

数は凄いし、無論懸念されるユーザへの被害は軽視出来るものではなく、当然深刻な話ではあるんでしょうけれどもしかし。個人情報管理一般に関して、対策に対策を重ねてすら簡単に突破される事例が相次ぐ昨今にあって、前回の件でYahoo!JAPANが取った対応のように、補償による損失を忌避するために、そもそも失敗すなわちシステムの欠陥を認めず放置しているようでは、再発もむしろ当然の帰結、今更特段の驚きもないわけです。本件による弊害、スパムの増加とかアカウント乗っ取りの危険が増えるだとか、その辺はユーザ側ではもう既に散々被っているわけですし。

現ユーザの反応には、堪忍袋の緒が切れる人、それでもアカウントは必要と判断して我慢する人、そもそも気にせずスルーする人、様々あるでしょうけれども、少しでも気にする向きにあっては、今更と感じる人が多数派なのでしょうきっと。従って、アカウント数自体は然程大きな変化を見せない可能性が高いものと思われるところです。

とはいえ、アカウントは減らずとも、ユーザ個々の利用実態についてまでもが維持されるだろうとは到底言えないでしょう。というより、既にユーザのアクティビティは他社のSNS系ゲーム等に完全に移行し、Yahoo!JAPANのアカウントサービスは、唯一高いシェアを維持するオークションを除き、米本社のそれと同様既に存在意義を失った不要なものと化してしまっているわけで、その傾向を多少なりと強める程度の影響は否定出来ない、とか言うべきでしょうか。

Yahoo!JAPANのユーザ情報2000万漏洩、と言えば一昔前なら天変地異的なインパクトがあったものですけれども、今にあってはこの程度。ことさら認識するまでもない、当然かつ些細な変化なのかもしれませんが、それでもそこに時代の流れの一端を感じて多少の感慨も禁じ得ないのです。何処が岐路だったんでしょう?Twitterが普及したあたりが決定的だったのかな。

ヤフーに不正アクセス 2200万件ユーザーID流出か

[過去記事 [IT] Yahoo! Japanで大規模漏洩]

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今更パスワード漏洩のお知らせ。当初からそんな事だろうとは思われたところですが、案の定というか、結果的にも最低な対応となってしまいました。しかし2200万中の148万とは前回のそれより大きいわけで、そんな状態で何がどうなれば当初のような愚かな発表が出来たんでしょう。ともあれ公式発表で最悪の嘘を付いてしまった以上は、上から下まで組織全体の責任という事になるわけですが、さてどう落とし前を付けるのやら。

パスワード148万件も流出か ヤフー不正アクセス