3/25/2013

[biz law] キプロスを巡って漂う諦観

後り一日。結局残った選択肢は相も変わらず預金徴収と即時破綻の二つだけ、それも唯一の能動的な施策であるところの前者は利害関係者兼決定権者すなわち徴 収対象たる預金者にコンセンサスを取る見込み以前に交渉の準備すら出来ていないというのでは、もう事実上終了という事になってしまったんでしょうか。肝心 のロシアを蚊帳の外にしてすんなり終わる筈もないでしょうにねえ。それとも実は裏では打ち合わせ済みで、EUかロシアが突如手のひらを返し、結局全て茶番 でしたという事になるのか。市民としてはもうどうにでも勝手にしてください的な諦めの境地であります。

何か日本も含めUKとか当地以外の大半の地域では危機感が薄い、というかどうせ解決するんだろう的に殆ど関心すら持たれていない様子なのは不可思議ではあ るんですけど、まあ騒いだ所でどうにもなりませんし、気にするだけ無駄でしょうか。全体としてはそうでも個々人はそれぞれ、人が本当に絶望すると沈黙した り現実逃避に走ったりして却って騒がなくなるとか言いますし、本気で騒いでる金融関係者は既に狼少年的なポジションで一般には影響がないとかそういう可能 性も考えられますしね。いやもうシャレになってない事態のように見えるんですけど。うーん。

[過去記事 [biz law] キプロスの預金強盗法案否決に ]
[過去記事 [biz law] キプロスで銀行預金から強制徴収 ]

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合意した、って、結局10万ユーロ以上への預金徴収ですか。。。あと銀行の分割も加わってるみたいですけど、実質先週合意したのと同じなわけで。また同じ事の繰り返しになる事は分かり切ってる筈なのに何故。特に第2位のLaiki銀への預金徴収率は40%とかCyprusの議員も賛成しようがないでしょ う。ロシア人とかに殺されちゃいますよ。

Cyprus bailout: Deal reached in Eurogroup talks

・・・とか思ってたら、何か今回の対象は法的に保証のない預金者で、その場合には法の修正は不要なんだとかいう話も。本当ですかねえ。仮に本当でも政府や議会の面々が殺されて当然程度に恨みを買う事には変わりないんでしょうけど。

Why The Cypriot Parliament Doesn't Have To Vote On The Bailout Deal This Tim

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上記10万ユーロ以上への徴収等は本当にやっちゃう見込みだそうで。関係者には今からお悔やみ申し上げたい気分です。しかしEUの金融当局者は今回のこれを雛形にするとか言ってるらしいですが、本当ならもう言葉もありませんね。一定額以上のdepositは徴収対象と公認したわけでさ。それに、この件が始まってからこれまで、一連の措置はCyprusだけの特殊な話だって言ってた筈なのに。まあ元々それが本音で、なおかつそれを時も場合も後先も考えずに公言しちゃう、責任者達が揃いも揃ってそんなだからこそこういう事態になってるんでしょうけど。