7/16/2012

[biz law] NDS用マジコン販売のまじぱら摘発

正直まだやってたんですか、と思う話ですけれども。昨年12月の不正競争防止法改正によって正式に違法行為となっていたマジコン販売、これをいまだに公然と続けていた大阪は日本橋のまじぱらが同法違反容疑でこの程摘発を受け、店長の西村雅之容疑者は逮捕されたとのこと。

わざわざバラして部品の体裁を取り繕ってまで販売を続けていたんだそうですが、そんな小細工が何時までも通じる筈もない事なんて分かり切っていただろうのに、それも店頭販売でという太々しさには呆れざるを得ません。少なくとも捨てるを惜しむだけの需要はあったんだろうし、マジコンの販売を止めるとして、おそらくはそれに代わる商品を見出すのは容易ではなかっただろう事情もあるんでしょう。後者については若干の同情すべき部分も無いではありません。しかしいずれにせよ違法行為には違いないのだから、法に則ってしかるべき罰を受ける他はない、それは無論の事です。

ただ、そもそもの法改正の内容については、不正コピーの禁止に伴って、本来合法たるユーザ独自アプリの実行まで事実上禁止し、そこから生まれる事が期待された諸々の創造的発展の可能性を摘み取ってしまっただろう点について、その副作用と言うにはあまりに大きく惜しまれる損失のために、個人的には今以て一抹の疑義を禁じ得ません。しかるに、本件のような摘発がある度に、その心残りにかられて、もっと限定的なやり方はなかったのかと、誰にともなく問いかけては虚しくため息を吐く次第なのです。

マジコンを販売した電気店を家宅捜索

---翌日追記---

DVDリッピングソフト添付のムックを発行した三才ブックスの海塚義昭常務ら4人も同容疑で逮捕。通常の流通に大っぴらに乗せていたわけですし、その上違法の旨以前から指摘を受けていたという事ですから、阿呆さ加減で言えばこちらの方が酷いですかね。やれやれです。しかし、ツールもその使用法も海外サイト中心に普通にフリーでネット上に流通しているのに、今時その手のハウツー本をわざわざ買う人ってそんなにいるとも思えないわけで、実際に当該書籍の販売数は4000冊という事だから、わざわざ法を犯してまで発行する事には今ひとつ納得しかねるところです。逆に言えば4000で売れ筋と言えてしまう業界事情が背景って事なんでしょうけども。うーん。

DVD不正コピー本販売容疑 ラジオライフ役員ら逮捕