4/27/2012

[note] ubuntu 12.04LTS導入

先日正式リリースされた久々のLTS版となる12.04ですけれども、早速手持ちの数台に導入してみましたのでメモ。

対象は64bitのデスクトップ1台と32bitのノートPC2台。ノートの片方であるところのLooxUだけクリーンインストールで、後の2台はアップデート適用です。アップデートの元バージョンは共に11.10。流石にリリース直後はサーバが混み合うので避け、少し時間を置いてからトライ。

結果から言えば、アップデートの場合には多少なりと時間はかかりました(1~2時間)けれども、適用自体はほぼノートラブルで割とあっさり完了。特に64bitの方は特段の問題もなし。ただ、32bitの方は万事OKというわけにはいかず、幾つか下記のような手間はかかりました。

・アップデート、クリーンインストール共通
日本語ロケールで従来から標準のFEPであるところのanthyが適用後に起動せず日本語入力ができない。仕方なしにscim-anthyを手動追加&設定して対応・・・していたんですが、後にクリーンインストールし直すと最初から入力可能になっていました。おそらく修正アップデートが発行されたんでしょう。と言う事で本件は解決済み。もうちょっと待てばよかったですかね。

・LooxU(というか、GMA500)のクリーンインストール時
起動時にブラックスクリーンのままフリーズ。GMA500ドライバの公式を確認するとこれは既知の現象で、lightdmの起動に失敗しているということらしい。公式の推奨に従い、別コンソール(Ctrl+Alt+F2等による)から下記コマンドでlightdmを再起動してやるとログイン画面表示。

$ sudo service lightdm restart

二点目の問題は、その対処のために再起動処理を起動毎に行う必要があるわけで、正直非常に困りますけれども、まあ毎度恒例のGMA500ドライバの問題という事で、旧版のそれに比べればまだマシだし、いつも通り進展を気長に待つ事にしましょう。どうせ再生支援とか現時点で公式にも色々非対応なのだし。でも12.04で売り物の一つであるところの省電力性はLooxUのようなモバイル機でこそ意味があるわけで、早くその恩恵の程を確かめたい気持ちはありますし、とりあえず現状使える範囲で我慢して使ってみますかね。ちなみにgdmへの変更も試してみましたが関係なし。

とはいえその程度で。あと他にしつこくも復活してきたpanelを消しなおしたりとかチョコチョコいじる必要はありましたけれども、最大の懸念だったサーバのアップデートはうまくいったし、全体的に見れば概ね無事完了で一安心。やれやれです。まだ気づいてないところで何かあるかもしれませんけどね。ともあれ、今回はひとまずこれでおしまい。

------追記:LooxU(GMA500)の起動時ブラックスクリーン対処法

さすがに本件は被害者が多く出たようで、対処法も結構早く見つかりました。下記に従って、bootオプションにconsole=tty1を追加すればOK。

Ubuntu 12.04 gma500 (poulsbo) boot options

具体的には、/etc/default/grub中、GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULTパラメタの中に書き込みます。例えば下記。

GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash console=tty1"

下記コマンドでgrubに更新を反映させてから再起動すれば、lightdmが正常に立ち上がるはず。やれやれです。

$ sudo update-grub

------追記:おまけ LooxUのタッチスクリーンキャリブレーションについて

毎度すんなり使えず面倒なLooxU(C40)のタッチスクリーンですけれども、12.04もその例に漏れずデフォルト状態では正常に使えません。そこでこれまで同様にfujitsu-usb-touchscreenドライバの導入で解決を図ったところ、デフォルトのタッチスクリーンドライバと競合したらしく画面が乱れたりとさらに混沌な状況になる始末。タッチパネル周りはこのところコアモジュール的な感じにつき例外扱いするのもいい加減面倒なので、回転対応その他はひとまず諦め、デフォルトドライバをそのまま使う事にしました。これも時代の流れですかね。ただ、デフォルトだとタッチ位置とポインタがかなりずれるので、キャリブレーションだけは行っておく必要があります。その方法は以下の通り。

[LooxUのタッチパネルキャリブレーション手順]
まずキャリブレーションデータを取得します。ツールを下記コマンドで導入し、

$ sudo apt-get install xinput-calibrator

次いでターミナルから下記コマンドでキャリブレーションツールを起動、画面の指示に従って四点をタップ。

$ xinput_calibrator

するとターミナル上に下記のようなキャリブレーション設定データが出力されます。

Section "InputClass"
Identifier "calibration"
MatchProduct "Fujitsu Component USB Touch Panel"
Option "Calibration" "280 15696 1021 15894"
EndSection

キャリブレーションの数値は私の場合の例。これをそのまま、下記ファイルを新規作成してそこに書き込みます。当然sudoで。

/usr/share/X11/xorg.conf.d/99-calibraton.conf

以上で設定OK。一旦ログアウトすれば以降キャリブレーションが有効になります。

------おまけその2 LooxUの輝度調整とサスペンド復帰時ブラックアウト修正

同じくデフォルトで起こる不具合2点に対処。これまたお決まりの輝度調整不可とサスペンド復帰時のブラックスクリーンですが、私のLooxU/C40ではそれぞれ下記で対処可能でした。

・輝度調整
/sys/devices/virtual/backlight/psb-bl/brightness に0から100の数値をsudoでechoしてやればOK。出力先はここへのシンボリックリンクになっている/sys/class/backlight/psb-bl/brightnessでも良い旨の情報も複数ありますが、どうもそれはダメみたい。この辺が不具合の原因って事でしょうか。上記を一々打つのも面倒なので、下記のようなシェルスクリプトを作成しておくと良いかも。

[輝度調整スクリプト]
#/bin/sh
echo $1 > /sys/devices/virtual/backlight/psb-bl/brightness

[使用例] 上記をbl.shとか適当な名前で保存して、実行属性を付与した後、
$ sudo ./bl.sh 20

等として実行してやればOK、な筈。

・サスペンド時ブラックアウト修正
/etc/pm/config.d/gma500 等とパラメタ設定用ファイルを作成し、その中に下記パラメタを書き込んで保存。当然sudoで。それだけ。

[設定ファイル内容]
ADD_PARAMETERS='--quirk-vbemode-restore'

-------おまけその3 Synergyの強制終了対応

PC間でキーボード・マウス共有するのにSynergyを時々使っていたんですけれども、12.04にアップグレードした後に使おうとしたところ、特定キーを押した時にクライアントが強制切断されるようになっていて、とても使える状態ではなくなってしまっていました。セキュリティポリシーの変更とかに引っかかったのかな、とか原因は色々想像されるものの定かではありませんが、元々常用していたわけじゃなし、別に使えなくてもいいか、と放置していたのをふと思い立って修正を試みたところ、何のことはなく最新版に入れ替える事で解消された様子なのでメモ。入れ方は下記の通り。

まず、Server,Client共に現在のsynergyを一旦削除。
$ sudo apt-get remove synergy
次いで、現時点での最新版1.4.8Betaを公式から取得してそれぞれインストール。
$ sudo dpkg -i  synergy-1.4.8-Linux-[***].deb

そんだけです。ちなみにWindows機との接続については元々上手くつながったり繋がらなかったりだったんですけど、同じく1.4.8に入れ替えたら安定して接続出来るようになりました。Beta版なのが気がかりではありますけど、ずいぶん前から放置状態ですし、事実上の安定版って事なんでしょう。まあ動くならそれでよし、です。

[過去記事 [note] ubuntu 11.10 を試験導入 ]
[過去記事 [note] LooxU/C40のUbuntu11.04設定 ]
[過去記事 [note] Ubuntu 11.04がとても微妙]
[過去記事 [note] LooxU/C40もUbuntu化]