5/30/2011

[law] 国旗・君が代起立命令、最高裁が合憲判断

違憲判断もあるかと注目されていた国旗・君が代訴訟、職務命令自体は合憲との判断が出たとの事で。結論自体は過去の公務員の政治活動を中心とした服務規律への措置に関する判例に沿ったものですが、本件は個人性が強く、思想・良心の自由との関係が問題とされていたところ、特に区別すべきものとは判断されなかった、という事になりますね。先日東京都の方の訴訟では高裁で通達は合憲、処分は違法との判断がなされましたが、そちらの上告審への影響も必至です。

法的には特に驚くべき結論でもないわけですけれども、しかし歓迎出来る話ではないように思われるのです。というのも、当然ながらこれに納得出来ない人は非常に多く、かつその意志は既に思想信条そのものとなって強固な場合も多いだろうから、逆に反発が強まる可能性は高いだろうし、折しも大阪府の免職による罰則までも含めた急進的で過激とも言える強制強化の動きと合わせて、それらの人達と行政との間の軋轢、衝突が急速に深刻化する事態が懸念されるからです。

教育の場と言えども行政権の監督下にあって、公務を担う者として、教師の裁量にも自ずから一定の制約はある、それは当然の事です。ただ、本件は教師個々人の個人的、一身専属的な性格が強く、現代社会においてもっとも重要とされる個人の自由権、特に社会から一義的には独立している筈の、良心の自由の発露そのものとも思えるし、その涵養の場でもある教育組織にあっては、ナショナリズムに対して距離を取るもので、むしろ中立の態度とも言えるのだから、社会的に中立性のない政治活動等と同視すべきものではないように見えます。少なくとも、良心の自由を規制する以上、その規制は必要最小限でなければならない。しかるに本件における必要性、その目的は、行政的な規律の維持そのものに過ぎないし、免職までも及ぶ罰則を伴う、殆ど絶対的な規制というのは、目的に比して過剰に過ぎるものと言わざるを得ません。

実際問題、国旗とか君が代を断固拒絶する先生がいようが、生徒からすればどうでもいい話なわけで。しかもその目的たる秩序維持の面から見れば逆効果と思われるし、結局の所、得るものがない話に見えるのですよ。規制を導入する側が一時的に溜飲を下げるだけの事です。

かように、改めて考えても、やはり歓迎出来る話ではないと思うのです。そもそも、どうして行政組織というのはこう安易に人を押さえ付けようとするんですかね。規制の強化で得られる秩序というのはハリボテに過ぎない事位、皆知っているし、往々にしてそのハリボテ自体が主体化して組織内での乖離を生み、本末転倒な結果になるもの、それは経験的によく知られた事なのにね。

少なくとも、罰則等によって単に規制を強めるだけのやり方は論外です。組織の秩序を求めるのであれば、それに必要なのは、正当妥当で皆が納得出来るよう構成された目的、理由、またその具体的かつ現実的な根拠と、多様性を受け入れた上でそれらを融和させる、誠実さを備えたコミュニケーションです。それは出来ない、というのであれば、手段、またそれ以前にそもそも目的も正当性を欠くのであって、どうしたって結局は破綻する筈のものなのに、どうして行政組織というのはその強行を繰り返すのか。どうにも馬鹿馬鹿しく、気が滅入る話です。

君が代訴訟、起立命じる職務命令「合憲」 最高裁初判断

[過去記事 [law] 君が代不起立訴訟の教員側逆転勝訴]

5/28/2011

[note] 山本太郎氏が原発反対に絡んで退職

所属事務所を辞めちゃったとか。スポンサー絡みの業界内での排除の動きと、世間一般的にも原発反対の顔になった事に起因する嫌がらせの類は尋常ではない筈で、組織の利益と対立する、あくまで個人としての活動を優先する以上は組織を離れざるを得ない、とそういう事情は分かるんですけど、残念です。

山本太郎さんは、個人的には数少ない好きな俳優なのです。「夜を賭けて」での演技はクサめだったけれど最高でした。しかし事務所を離れれば、当然近々の仕事は減るだろうし、将来的には逆に本件によって仕事が増える事もあるだろうけれど、ある種の色が付いてしまう事は避けがたいのかなと、よくない想像をしてしまうのです。

もちろん、原発を巡る、現実として殺人的、非人間的と言える社会の動向に対して、その修正を図るための具体的なアクションを起こした事は極めて正当な行為だし、当然支持するのです。目的、主張する対策も、少し先走る感があるものの具体的で一応の根拠もあるし、態度としても特にヒステリックというわけでもないですし。ただ、この種の反発的な運動が、過去悉く手段と目的を半ば意図的に混同したり、単なる反政府活動の建前として利用されたりして反社会性を強めた歴史から、色々と懐疑的な見方をされる向きはあるだろうし、二の轍を踏む可能性も含めて懸念される所ではあるでしょうけれど。

普段散々綺麗事を述べていた各界の著名人達、また大手メディア関係者が、おそらくは保身を優先して悉く沈黙している以上、氏でなければならない必然性も十分にあるでしょう。ただ、俳優としての氏にも、余人を持って替えがたい魅力があると思うし、このまま俳優としての氏が失われてしまうのは残念に過ぎます。活動機会が減るのは致し方無いとしても、純粋な俳優としての姿も見せ続けて欲しいと願う次第なのです。

しかし圧力かけたのは一体どいつだ。電通か東芝か。地獄に落ちろ糞ったれ。

5/26/2011

[biz] リコーも1割1万人リストラ

ちょっと意外なところが大胆なリストラ。Ricohは、業績は悪化してると言っても文字通り危機的状況にある他社に比べれば安定しているように見えて、少なくとも早晩継続困難になるとかいう感じではなかったし、個別に見ても特に瀕死な事業がある様子でもなかったので、外から見る分には、ここまでドラスティックなリストラに踏み切った理由がいまいち不明な感がありますけれども。

いわゆる転ばぬ先の杖、戦略的リストラって事ですかね?確かにCANONと争うプレッシャーは半端ではないだろうし、その中でジリ貧になったら終わり、とそういう危機感はあって当然なんでしょうけれど。しかしそうであれば、直接は関係のない他社の動きに便乗した格好ではあるし、存続のために今すぐ絶対に必要というわけでもない話になるので、対象となる従業員側から見れば納得し難い面もあろうかと思われます。すんなり事が進むとは考えにくいところですが、さて。

もっとも、削減は削減、戦略的と言っても撤退の戦略に過ぎないわけですから、それが中長期計画の前面に出る時点で先行きは推して知るべし、実際問題として外から見える以上に厳しいというだけの事なのかもしれません。どうなることやら。

リコー、グループで1万人削減 今後3年で全体の1割 生産品目集約や工場統廃合も検討

5/23/2011

[biz] ソニー2011年3月期2600億赤字

大混乱の2011年3月期決算も終わりに近づく中、注目の大物ソニーが、期待通り派手にやってくれました。繰延税金資産を計上出来なくなって大爆死。数年前の日立と同じ格好ですね。しかし日立の時もそうでしたけど、そもそも数千億も純利益を出す建前というのが今時有り得ないって話で、要するに会計上の虚飾、それが落ちただけの事なわけで。ここ数年のソニーの純利益率を見ていれば当然予期されていた事ですし、さほど驚くべき話ではなく、一般論で言えば、実体的にはそれほど急激な変化があったわけでもないし、数字ほどのインパクトはない筈のものと思われます。

とはいえこれだけの大赤字はそうそうあるものではないし、実体はさておき社会的なイメージに対するインパクトはそれなりにある筈で、数年前から殆ど一貫して衰退し続け、先日の超大規模個人情報流出で決定的になりつつあったソニーブランドの凋落、そのストーリーを補強するものには違いないだろう事も事実。元々ブランドイメージに強く依存する企業だけに、そのイメージの側の毀損が逆に影響を及ぼす形で実体側の毀損も発生、拡大されるだろうし、そのイメージと実体の毀損が相互反射して増幅され、一気に瓦解していく事も十分に有り得る話だろうし、少なくとも単なる会計上、BS上の話では済まないであろう事は間違いないのですけれども。

いずれにしても、今回の赤字自体は会計上の話に過ぎないのだし、今後の実質たる事業の改善成否が問題なのですけれども、今年度は例年同等とか、いい加減な予想を発表したのはいただけません。ソニーの既存主力事業はジリ貧どころか崩壊寸前な状態で、といってそれを補える次のネタもほぼ皆無の危機的状況にあるのは周知の事実、だからこそ今回の繰延税金資産取り崩しになっただろう筈なのに。もう少し真面目にすべきだろうと思うのですけれども、そういうほら吹きな体質は今に始まった事ではないし、今更変えられない、という事なんでしょうかね。いい加減うんざりなのです。

ソニー、最終赤字2600億円に下方修正 11年3月期 引当金3600億円

5/21/2011

[biz] Panasonicが国内1.4万人リストラ

思ったより多い、というか以前発表された時は、海外中心とか言う話だった筈なんですけど。果たして発表された数は総削減予定数4万中の1.4万、国内人員の1割にも及び、海外中心とは到底言い難いものでした。松下幸之助の理念云々はともかく、旧三洋と重複も多いし、主力のテレビはじめAV機器はこれから売上激減が確実だし、実際問題としてリストラが必要と考える事情は理解できるんですが、嘘はいけません。

松下時代から違法、露骨、陰湿な追い出し行為で知られるパナソニックだけに、当然予想される社内の反発を恐れての嘘だったんでしょうけれど、不誠実が過ぎるでしょう。これを計画した経営層、幹部層の人達にとっては、おそらくは業績の数字が全てで、このような形で退職を迫られる社員の方々がどう思うかなど、かけらも考えていないのでしょうけれど。少なくとも信頼は失われるし、その影響だけでも目先の利益に替えられるものではない筈なのに、愚かな事です。

しかし、あの信頼そのものと言って良かった松下が、このような無惨な姿になってしまうとはね。中の人が殆ど入れ替わってしまっているので、当然と言えば当然ではあるし今更な話ではあるのですけれど、時の流れというのは残酷なものです。

パナソニック:国内1万4000人削減へ 事業選定急

[law] ソニー課長がタクシー運転手に傷害で逮捕

ソニー総崩れの巻、が続く昨今、番外的な、というか場外乱闘的な話が。事業とは関係ないけれど、逆に象徴的に感じられますね。パーソナル イメージング&サウンド事業本部所属という事だから、カメラかオーディオか。酔って暴行、理由は起し方が気に入らなかったとか、ほんと馬鹿な話で、傲慢にも程があると思うのですけれど、事あるごとに表出されるところのソニーの体質からすればむしろ自然に見えるのがなんとも処置なしです。

殆どの事業が八方塞がりで、高給で知られたソニーも減給リストラの嵐、平均年収でも100万単位の激減とかいう話も聞くし、社内全体が飲んで全てを忘れたいような状況なのかもしれませんが、その状況を招いたのは他ならぬ自分自身、自業自得というもので。あまつさえ人を傷つけるとは言語道断であります。

傷害:ソニーの課長を逮捕 タクシー運転手殴る…横浜

5/20/2011

[biz] 東電の2011年3月期赤字1.5兆

おおお。兆単位の赤字とか、文字通り桁が違う。2011年3月期としては予想を上回る損失額です。供給減、使用量減に伴う売上激減の影響も賠償関連も殆ど織り込まれてなくてこれでしょう?四月以降はそっちも加わってさらに凄い事になる筈だし、完全にデフォルト一直線、給料8割支給とか年金保護とか悠長な事言ってる場合じゃないだろうと思うんですけども。

要するに、賠償云々以前に売上減と原発停止だけで倒産レベルの致命傷だった、という事で、その分は料金値上げも無理筋だし、もう終わったように見えるわけで、どうすんでしょうかね。更生法で、という話が本来あるべき話なんでしょうけれど。賠償の話とかどうやって整理するのか、そもそも整理出来るのかよくわからないところに、そのベースになる筈の肝心の事業がこれでは、今出されてるスキームとかまんま絵に書いた餅ですしね。

しかしソースによって1.2兆とか数字にぶれがあって、それでもその程度は誤差と思えるというのも凄い話です。数千億と言えば超の付く赤字額なのに。

東電社長に築舘氏…赤字1・5兆、清水氏引責

-----追記
結局1.25兆、1.2の方が近かった、という事で。社長、副社長の交替人事もありましたが、これで逃げられる筈もなく、これから彼らに対する株主代表訴訟の提起は必至だし、民事・刑事双方で膨大な被害者からの訴訟の嵐に直面する事でしょう。完全に自業自得、存分に報いを受けて頂きたいものです。その前に暗殺されかねない感じではありますけど。

5/19/2011

[biz] 静岡以東の食品の放射能汚染

幸い自分は地域外に居住していて、生産者を確認可能な地元産が豊富、外食も元々しないから、もう汚染が確定した、北海道を除く静岡以東の全地域由来の食品類は全て摂取しないで済むのだけれど、当該地域の方はご愁傷さまです。

当該地域由来の食品は、程度の差こそあれ、大半が毒物であって、本来なら摂取すべきではない、どころか、絶対に摂取してはいけないものである事は明白です。しかし、流通の都合で当該地域の人には選択肢が事実上無く、従って摂取を避けるには地域外へ移住する必要があるわけで、しかし皆仕事を初めとして生活の基盤があるのだから、大半の人はそう簡単に移住するわけにもいかない、と考えるのでしょう。そして、結果として目の前の生活を将来の生命の安全に優先し、全員が白血病になったりするわけでもないから、とか何となく、とか、そういう自分は大丈夫だろうという根拠の無い楽観論を取って現状を正当化し、これからもそれを口にし続けるのでしょう。それは理不尽な事情があるとはいえ一義的には各自の判断だし、他人がとやかく言うべき話ではない、とそう理解はしていても、それでも緩慢な自殺に他ならないその行為をこの規模で見せつけられるのは、流石に辛く感じる部分があるのも事実です。

生産者の方々の葛藤も察するに余りある所です。しかし、現状の大勢を見る限りでは、自身の経済的利益を優先し、これらの毒物を、それと知って敢えて流通させようとしている者が殆どであるように見えます。それは、どのような理由があろうと、それを受け取る人々の生命を害する行為には違いないし、事情を知った上で行う以上、それは未必の故意に基づく無差別殺人です。それに加担する学者、メディア、政府、自治体、流通業者も、全て等しく殺人、またその幇助者として罰せられるべきだろうと思うのです。

今回の原発事故は、先の大戦時に行われた様々な判断、行為との類似が度々指摘されます。その反省を声高に叫んでいた、その当人達、その継承者達が、実質的に、まさに同じ罪を積極的に犯している姿を見るにつけ、これが日本人の精神の本質なのか、これ程までに醜い精神の人々であったかと、悲しみを抑えがたく感じる次第、無念です。

5/18/2011

[biz law] 住宅金融支援機構の贈収賄、理由が

趣味のオーディオで多額の借金と聞いて、何それと驚いた次第です。収賄額に近いと考えるなら200万、常識的には収賄に手を染める程の額とは考えられないし、そもそもいくら青天井と言われるAV機器と言っても、数十万も出せば十分に高級と言えるものが手に入るのだから、犯罪を犯してまで金をつぎ込むというのめり込み方は、紛れもなく狂気でしょう。もっとも、室長ともなれば年収1000万超は間違いないだろうし、従って数百万の機器であれば普通に買えた筈、という事情も考慮すれば、単に収賄を深刻に捉えておらず、200万程度は端金と見做していただけの事なのかとも思われますけれど。何れにせよ愚かな事です。

しかし審査の基準に関する情報料だけで200万とは、衰えたとはいえ流石に不動産金融の世界は桁が違う。そんなの公然の秘密とかいうレベルの話じゃないの?って程度の情報に思われますが、それですらこれだけの価値があるのであれば、どう考えても同様の違法行為は多々起こっていると考えるべきで、捜査の拡大進展が望まれる所です。FXとか株とか先物とか、古今個人が大金を欲しがる主原因である所のギャンブルが一昔前とは比べ物にならない位広がっている事も考えれば、貰う側のニーズは増えている可能性は極めて高いし、また政治家レベルで規制が強化された分、発覚しにくい末端での便宜を求める贈賄側のニーズも増えている筈ですし。困ったものです。

住宅金融支援機構汚職:「フラット35」の扱いが背景に

------追記
借金額は1000万とか。そりゃ収賄くらいやっちゃうか。
金額指定し賄賂要求=高額オーディオで借金かさむ-収賄容疑の住宅機構幹部・警視庁

5/14/2011

[note] ここ数日bloggerが重篤

下図のようなエラー画面が出たり、「現在利用出来ません」と表示されたりでログイン・編集不可になってまして。一度回復したように見えたんですけどまたすぐダメに。今はまた回復してますが、ちゃんと修正されたのかは怪しいものです。困りました。

原因は公表されてませんが、その直前にあった予定一時間のメンテの際にバグを仕込んだものと推測されます。何日も続くのは流石に困るので、割と真面目に移転を検討している次第です。さて何処にするか。

5/11/2011

[biz] 2011年3月期決算所感・後半

注目のルネサスは予想以上の大爆死、NECも予想を少し上回る赤字、その他電気は3Qまでの貯金で概ね逃げきり。資源株は当然問題無し、と概ね予想通りの傾向を少し拡大した感じの結果ですね。

2011年度の見通しについては、予測困難として未発表の所が多い中、あえて発表に踏み切った東芝とNECの現実感の薄い強気な予想が極めて奇異に写ります。東芝はテレビ関連の需要・価格双方の減少と原発事業崩壊の影響を甘く見過ぎだし、NECは前年度同様の具体的な根拠の無い増収予想という事で、双方とも予想と言うよりは単なる願望に過ぎないもののように見えます。極めてネガティブな外部の評価の裏返し、という事なんでしょうけれど、せめて1Q実績までは控えた方が良いと思うのですよ。予想はあくまで予想、不偏なものでなければならないのであって、その真逆である所の決意表明やプロパガンダを流す場ではないのですから。

ソフトバンクは好業績で驚きましたが、詐欺と言う事で保留。不祥事仲間のソニーも気になるところ。PSNについてはもうバックレ状態で言い訳すら出てこなくなりましたが、どう説明するつもりなんでしょうね。まだ発表は大分先ですけれど。

過去記事
[biz] 2011年3月期決算前半所感
[biz law] softbankのiphone通信料詐欺

5/10/2011

[biz] MicrosoftのSkype買収、6800億

85億ドル、約6800億円で買収、ですか。数年前に買収された時は20億ドルとかその程度だった筈で、その頃より勢いを失くしているSkypeにこの値付けとは、流石に無駄遣いが過ぎるようにも思えますけれど、Windows7で稼いだ分が余ってるという事なんでしょうね。

主たる目的はWindowsPhoneの強化なんでしょうけれど、WindowsPhone自体もはやiOSとAndroidの前に絶滅したも同然の現状にあっては、激しく今更感を感じさせます。あとInstant Messagingとかとのマージも考えてるんでしょうかね。これまた誰特ですが。他にも幾つか考えられますけれど、結局のところはお金持ちの散財という事で、然程見るべきものはなさそうです。

Microsoft's acquisition of Skype for $8.5 billion becomes official

[biz law] ユッケ捜査で福島産牛の偽装が発覚

あらら。偽装されて出回ってるだろうとは皆思ってた所の福島産が早々と見つかりました。ユッケ食中毒死亡事件で捜査が入った卸で、たまたま発覚したという恰好ですが、全くの偶然とは考え辛く、やはり相当な広範囲で混入・偽装が横行しているのは間違いなさそうです。

放射性物質で汚染された食品、食材の流通は特に偽装・隠蔽の容易な加工品、半加工品で起こっているだろうと誰もが想像していた事ではあるけれど、やはり実際の事例発覚には相当なインパクトがある筈で、これから調査・規制の動きが強まる事は期待されますし、消費者にとってはもちろん良いことだし、食品業界としても長期的、全体的にみれば信頼性の面から望ましい事ではあると言えるでしょう。目の前の利益に目が眩んで偽装に手を染めた愚か者は、その報いを速やかかつ存分に受けるが良いのです。

一消費者としては、これまでも不安だったし、まだ全く安心出来ない状況だと再認識させられるだけで、何も変わっていないし、安心出来る日が来るのは何年先なのかも分かりませんが、本件を契機にして、少しは状況がマシになる事を願う次第です。

「和牛」ユッケに交雑種の肉、卸業者が加工納入

[biz law] softbankのiphone通信料詐欺

下限が約1000円、上限約4000円の二段階定額プランで、ユーザが全く使用せずともほぼ上限の4000円分の通信が勝手になされ、かつその分の利用料が課金されていた事が確認されたそうです。報道の内容が真実であれば、本プランを利用したほぼ全てのユーザが上限近い課金になっていた筈で、その不自然さにソフトバンク自身が気付いていなかった筈はなく、従って故意も認められる以上、完全に詐欺であります。

広範なユーザに被害を及ぼした筈、という事で、ソニーの件とも多分にダブりますが、本件のソフトバンクは、直截の行為主体では無かったソニーの場合と違い、未必の故意が認められる詐欺行為の主体なのだから、格段に高い悪質性、有責性が認められます。当然、行政処分で済む話ではないし、補償が申告者のみ対象かつ約1000円分の使用権だけで全く足りていないという事もあって、これで収まるわけはないでしょう。普通に考えて利用者からの民事、刑事双方での訴えがあって当然なものと思われるわけです。

しかし、先日発表された好決算、その理由はiphoneの利用拡大、という事で、予想以上の数字に驚かされましたけれど、それが本件のような詐欺によるものとは。恐れ入りました。速やかに利子を付けて全額返還の上、そのままご退場下さい。馬鹿馬鹿しい。

アイフォーン:知らぬ間に通信料 ソフトバンク行政処分

[biz] 通常事業費を要求する東電の狂気

追加の燃料費とか社債償還費用とか、普通の経費を臆面もなく国に要求する、と。理解し難く、また信じ難い話ですが、事実のようです。事業者として体をなしていませんし、もう完全に狂ってしまったということなのでしょうね。

受け取った政府側も流石に言葉を失っている事でしょう。元々更生法を適用するしかないように見える本件、この期に及んでのこの要求内容、その示す所の東電の状況、組織体質の腐敗ぶりは衝撃的で、救済の道を探っていた行政側も流石に覚悟を決めざるを得ないのではないかと思われます。

一度潰すしかないだろうなと、誰もが思っている筈。もしそれを避け得るとすれば、従業員の給与は全て最低賃金、賞与、役員給与、企業年金は廃止、資産は送電網も発電所も全て売却、かつ100%原資まで行う必要があるでしょう。そうでなければ、困窮者、低所得者への負担増でもある料金増や税金による負担は到底認められる筈もありません。今回の要求からすれば、自主的な実行は有り得ないであろうから、やはり通常の破産関連法に乗っ取って整理再生し、入れ替えるしかないでしょう。早急な実行を願う次第です。

東電社長、政府に支援要請…追加燃料費1兆円

5/06/2011

[biz] 原発は原則停止が公式路線に

なりつつあるというか。政府が中電に浜岡原発の停止要請を出した件、またいつもの通りの根回しなしで関係者には寝耳に水に近いものであったであろう事は想像に難くありませんけれども。再開の基準も定められないままになされた本要請は、原則として原発は全て停止する方針が示されたものに他ならないわけで、電力会社としては何としても回避したい所でしょう。しかし腐っても政府の公式要請、電力会社側も表立って反発するわけにもいかず、取り敢えず拒否回答で先送りした恰好、まあ何とわかりやすい。

電力不足への懸念はあると言っても、原発のリスクをほぼ全ての国民が認識している状況で、一度こういう要請を公式に出してしまうと、引き返す事は非常に困難であるし、政府民主党の狂気とも言える自己正当化気質も加わって、早晩全ての原発が停止に至る可能性も十分に高いと言えるでしょう。少なくとも同様の脆弱性が強く指摘される柏崎、あと福井の各原発は同様に停止要請を出すのが筋なわけで。そして日本全国仲良く停電。空調の無い夏はつらいですけれど、背に腹は代えられず、やむをえない、というところでしょうか。北海道へ移る人、企業も増えそうです。

5/05/2011

[biz] SONYの個人情報流出への対応の酷さ

酷すぎると思うんですよね。何日も放置した挙句、補償として無料使用権だとか、事実上損害賠償はしない宣言とか、米議会への説明拒否とか、さらに後から追加の発覚とか、もうどれをとっても論外の話ばかりで。

まず放置、これは利用者に損害を及ぼす事が明白、山ほど訴訟があるでしょう。

次に無料使用権の提供、そもそも今以て復旧の見込みすら立たないサービスの使用権に何の意味があるというのでしょうか。それに、既にサービスを使用する意志を持たない人、本件でその意志を失くした人にとっては何の価値もなく、何ら補償、利益の供与になっていません。

さらに損害賠償は不正利用が確認されたものについてのみ、と。そもそも不正利用による金銭的損害は原則として信販会社が負うものであって、利用者の負う損害は流出自体によって被る影響そのものである所、事実上その責任を否定する宣言をしたわけで、少なくともユーザにとっては、もはや事業者としての信用に値しないと評価されるべきものであろうかと思われます。

米議会への説明拒否については、名実共に米国民そのものとも言える相手に説明責任すら放棄したという事になるわけで、もう米国事業捨てる気かと。トヨタの叩かれっぷりの再現を恐れたのでしょうけれど、当時は嫌疑の段階だったトヨタですら責任を果たしたのに、事実として確定済な分、比較にならない程責任は明確で重いはずのソニーが拒否とか、通るわけないでしょうに。

追加の発覚についても、二度あることは三度ある、他のサービスもじゃないのか、と皆そう見るわけで、金融関連のソニー銀行、損保あたりも含め、ソニーのオンラインサービス全てに嫌疑がかかるのは避けられないでしょう。

どれも致命傷に見える酷さで、もはや回復不能に見えるのですけれど。仮に本件を乗り切ってサービス再開にこぎつけたとしても、ユーザは戻らないでしょうし。あーあ。

[過去記事 [biz] PSNのユーザ情報漏洩、範囲は"全て"]

5/03/2011

[pol] Osama Bin Ladenの死に対する懐疑

今の所、死亡したとする米政府の発表を裏付ける客観的な情報が無く、コラ画像が出回った事、早々に水葬とした事も、本当ならイスラム社会への刺激を緩和するためだと考えられますけれど、証拠の隠滅とも見えるわけで、遺体の存在自体が疑われていますね。当然ですけれど。これまでの例と照らし合わせれば、正規の写真なりが公開される流れですけれど、さて。

Skeptics Question Osama Bin Laden Death, Asking for Proof

------追記
取り敢えず写真は非公開という公式声名も出て、本件は継続決定と。写真の公表が刺激になるから、とまあ大方の予想通りの理由付けですけど、そもそも殺害しておいて今更何を言ってんのかって話で、まずもって建前、やはり死体の写真自体に、その存在も含めて不都合な事実がある可能性が高そうです。

何をやらかしたんでしょうね。殺害が事実だったとして、丸腰だったという話もあって、であれば殺害自体違法である訳ですけれど、それを隠したいから?と言っても、それと本件とは必ずしも因果関係があるとも思えませんし、どうにもはっきりしません。それもこれも米政府が客観的な検証に耐える情報を出さないのが悪いんですけれど。

Obama Says He Won’t Release Photos of Bin Laden’s Corpse