9/16/2011

[PC] IE10でプラグイン排除版が導入されるとか

Flashその他は全部ばっさり切り捨てて、HTML5標準のサイトのみ対応するとか。と言っても今回新導入されるMetroインタフェース版限定で、デスクトップ用には従来同様プラグインに対応したバージョンも並行して提供されるって話らしいんですけれども。また思い切りましたね。

一応理由は処理効率向上のためとか言っていますが、それは多分に建前で、実際にはAppleと同じく他社製品の排除がその主たる目的なんでしょう。プラグインが使われなければ特段処理量が増える事もないし、使われるにしても、その分の処理をプラグインでやろうが内部モジュールでやろうが、処理量に特段の違いが出る筈もないのですから。それは本来ユーザなり外部の自由に属するものなのだけれど、他社製品が好き勝手動くというのは不具合の元でもあるし、その修正、最適化もほぼ不可能ですし、それが気に入らないから締め出そうってだけの、身勝手な話であります。その文脈で見ると、Flash打倒のために投入されたSilverlightをお払い箱にしてHTML5に移行する形になっているわけですけれども、自社製品が駄目なら標準で、というのはそれなりに説得力のある判断のように思われます。ただ、ユーザとしてはSilverlightへの対応が全部無駄になるわけで、控えめに言っても非常に迷惑な話だし、最初からそうしとけよとも思います。

あと、標準に一本化するっていう決断自体には別段異議もありませんが、それで大丈夫とする根拠に挙げられてるところのHTML5対応サイトの割合が62%と少々低すぎる点も気がかりではあります。今だデファクトスタンダードの一角であるところのFlashを排除する以上当然ではあるんですけれども、実際に大半のユーザの使用に支障が出るわけで。先行のiOSの作った流れに乗って、という事なんでしょうけれども、サービスも含めてユーザを囲い込むAppleと違い、トップシェアのブラウザとして、ほぼ全てのサイトに対応出来るプラットフォームたる点にその存在価値の多くがあったIEがそれを失ってしまうというのは、実際問題として困る向きは非常に多い筈です。その点、これからベンダーを中心に少なからぬ反発が出るんでしょうし、果たしてMSはこの方針を貫徹出来るんでしょうか。

Microsoft's Metro-style IE 10 has seen the future and it's plug-in free