9/09/2011

[law] 米国の特許法改正案が議会通過

おお。以前議会で議論中とされていた、これまでの先発明主義を先願主義に転換する改正法案がついに上院を通過したそうで。大統領も特に異議はなく署名される見込みとの事で、これで世界的に先願主義が標準となるわけですね。もっとも、満場一致というのには程遠く、有力な異論を力業で封じ込んだ形らしいし、先願主義と言っても正当性やら有効性やら、訴訟で争う道は当然あるわけだから、さしあたり実質的にはあまり変わらないんでしょうけれども。

それでも形骸化していた特許システムを抜本的に修正する、その端緒であり基礎となるものには違いないし、これから運用しながら実状に合うように修正を重ねていく事で実質的にもより適切なものになっていくものと期待されるところです。

しかし先願主義になると、さしあたりとりあえず出しとけとなるから出願は大幅に増えるんだろうし、只でさえPendingが700000件あるというのに裁けるんでしょうかね。何かその辺は手当てするのか、報道ではとりあえず触れられていませんけど、もし何もしないとなると、実際問題処理出来ないと思うんですが。その辺は日本も酷いですけどね。

US Senate passes patent system reform bill, Obama expected to sign into law

[過去記事 [law] 米国が特許先発明主義から先願主義への転換を議論中]

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そして大統領の署名も恙無く終わり、法案が成立。二年後の施行が決まりました。さてさて。
Obama signs patent reform bill