9/19/2011

[biz] 破綻した太陽電池ベンチャーへの米政府投資

をめぐって、共和党を中心に話が大きくなっているようで。事の経緯は、2009年の金融危機の際に実施された民間企業への公的資金注入、その対象にSOLYNDRAなる先頃破綻した太陽光発電パネルメーカーが含まれていて当然回収不能になったわけですけれども、その額が500億程度とその資本金の倍以上にもなる多額で、かつ当時の格付けもB+と投資適格とは言えなかったにも関わらず、アセスメントもせずに10日程度の短期で決定されていたと。さらにそれが副大統領JoeBidenの秘書経由でされていた事から癒着等が疑われ、それでなくても将来の損失が相当に懸念されかつその精査すら怠って損失を招いたという事で、多重的に責任があるとして政権が糾弾されている、という話らしいんですけれども。

話の論理的な流れとしては特に奇妙なところもなく、非難されて当然の話のように思われるわけです。ただ、その当時に動いていた公的資金の総額に対して本件はそのごく一部に過ぎず、GMだとか、桁違いの損失リスクも現実化していた当時の状況を鑑みれば、大統領はじめ政権中枢としては、おそらく気に留めてもおらず、違法行為があったとしても、件の秘書やらSOLYNDRAに近い関係者に留まるものと考えるのが自然のように思われますから、最終責任者として、また監督者としての責任はあるとしても、そこかしこで見かけるようなSOLYNDRAGATEとか言うほどの大統領に対する攻撃っぷりは、いささか行き過ぎの感を禁じえない所です。しかもそれを共和党が言うか、とも。あとそもそも今はこんな瑣末な事にかかずらわってる場合じゃない筈なんですけれども、選挙も近いしどうしようもないんですかね。

SOLYNDRA: Here's A Comprehensive Guide To The Scandal