9/24/2011

[biz] 米GROUPONが売上を6割減に修正

うーん。これまで売上に店の取り分を含める誤りがあって、それを除く修正をしたところ、2010年の販売額が$713mから$313m、およそ4割になってしまったんだとか。記事の表現では今一つ具体的なところがはっきりしませんが、推測するに、ここで言う売上というのは小売的なクーポン販売収入という事なんでしょうね。一時預かり金も一応形式的には売上げには違いないのだけれど、実質的にGROUPONの収入ではなく原価に当たるのだから当然区別しなければならないところ、ここではあえてGROUPONの売上に合算していたと。そうすることで、消費者に対する訴求度合、販売効果の程度等を実際より高く見せかけていたものと考えるのが自然に思われます。であれば、その効果は広範囲に及びますけれども、少なくともその不正な数字を販売店との契約交渉やら資金調達の際に利用していた事は間違いないし、その部分では紛う事なき粉飾詐欺になるわけで。表現の誤りだった、とか言ってるみたいですけれども、もう少しまともな言い訳はなかったものでしょうか。

確かに修正された売上額を見ると、一時の持て囃されっぷりには全く不釣合いで、Amazonやらに比べると、率直に言って取るに足らない、注目には値しないものと言わざるを得ないショボさなわけで、盛りたくなるだろうなとは思わないでもないんですけれども、違法は違法、存分に報いを受けて頂かなくてはなりません。特にIPO目前で皮算用も色々していたであろう面々には色々と厳しい影響があるであろう事は間違いないところですけれども、只でさえ詐欺的かつ杜撰な営業を繰り返し、社会にとっての害悪たる様相を強めているグルーポンですから、この際当局及びカモられた方々には徹底的に追い込んで頂いて、上場計画中止、あわよくばそのまま退場まで転落して頂きたく願う次第であります。ついでに日本の方もよろしく。もっとも、こっちは勝手に潰れそうな感じですけどね。

しかし責任者であるところのCEO、Margo Georgiadisは古巣のグーグルにさっさと逃げ戻ったりしてて。全く無意味だし、逆に悪事を自白してるようなものだと思うんですけど、その辺の馬鹿馬鹿しい卑怯っぷりが味わい深いですね。それを受け入れるグーグルも大概だと思うのです。

Groupon filing halves sales as executive goes

Accounting Change Cuts Groupon’s Revenue

-------注記
第一報にあたるFTの記事では、今回売上から除外されたのは、"fees paid by merchants"とされていて、販売手数料と解釈すべき表現だったのですけれども、どうもこれは誤りのようですね。NYTでは"cash that was later paid out to Groupon’s merchant partners"と、一時預かり金にあたる表現になっていて、こちらの方が正しいものと思われます。というわけで本記事の記述を修正しました。