8/20/2011

[note] イオンSIMをMF626で

最近その安さで評判のイオンSIM、これが以前使っていたb-mobile 3G hoursの端末MF626で使えると聞いて、ついうっかり契約して設定してテストとか色々してしまいました。結論から言えば十分に使える様子で、コストパフォーマンスは非常に良い感じです。特に、いつの間にか以前はダメだったlinuxでも使えるようになっていたのは有難い限りであります。ただ、linuxの場合にはハードの初期化絡みで少し面倒があったり、ダイヤルアップ接続の際にシステム標準のアプリでは何故か繋がらなかったりで、その辺はまだ少々敷居が高い感じですね。一度設定してしまえば後は気にしなくても良いんですけど。下記、ubuntuの場合の手順をメモ。動作確認したバージョンは11.04と10.10ですけれども、参考にされる場合は自己責任でよろしくです。

ともあれとりあえず使えるようになったので、早速VPNとかも設定して一通り使ってみました。速度等については安い代わりに帯域が100kなプランAという事で、それなりに遅いけれども、通常のデータのやりとりには許容範囲、といったところでしょうか。通常のb-mobile 3Gよりは明らかに遅く、AirH"よりは大分速い感じ。しかし特に不満を感じないのはやはりその安さのためでしょう。良い時代になったものです、と32kbpsのAirH"に月5000円も払っていたありし日を思い出して感慨に浸ってしまった次第です。安定性、エリアについても文句なしだし、後はサービスの改悪とかがない事を願うばかり。ていうか日本無線自体、超赤字で潰れそうなんですよね。うーん。なんとか頑張って生き延びて欲しいものです。

[導入手順]

1. イオンSIM入手
 何はなくともまず契約。日本有線のHP掲載の取扱い店舗一覧の中から最寄りの店舗を探し、電話で在庫確認、あれば取り置きしてもらってからGO。Docomoのカウンターで普通に契約。クレジットカード支払いオンリーなので、忘れないように注意です。お決まりの登録用紙に記入して、これまた定形通りの契約内容説明を受け、身分確認の上、初期費用3150円をその場で同じくクレカ決済して、特に混んでいなければ数分で登録してもらって契約完了。SIMカードゲットです。

2. SIMをMF626にセット
 MF626はUSBコネクタの上側根元のところにSIMカードスロットがあります。トレーを引き出して、SIMカードを差し込んで戻してセット完了。

3. MF626の初期的な設定
 MF626の設定には意外と手間がかかります。というのも、MF626は、実は本来のモデムとしてのデバイスとは別に、ドライバデータを格納する仮想CDドライブも内臓されている複合デバイスで、その管理には特殊な取扱いが必要なのですね。Windowsでは日本有線が提供する接続用ソフト(b-access)が間に入るので、システム側は特に意識せずとも普通のモデムとして見る事が出来るのですけれども、Linux(のデフォルトのシステム)ではそうはいきません。接続の前にモデムモードに切り替える必要があるのです。
 切り替えには2つの方法があって、一つはWindows機で専用のATコマンドを使ってあらかじめモードを切り替えておいてから接続する方法、もう一つはLinux用の切り替えアプリusb-modeswitchを入れておく方法です。それぞれ以下のような感じですが、後者の方が後々楽かも。

3-1. ATコマンドによるモード切り替え
 あらかじめb-accessをインストール済みのWindows機にMF626を接続してから、ハイパーターミナルを下記設定で起動します。ポート(接続方法)の設定は[デバイスマネージャ]-[モデム]-[ZTE Proprietary USB Modem]のプロパティ中、[モデム]タブの[ポート]の所に記載されているものを選択します。普通は[COM?]とかそんな感じになっている筈。

・ビット/秒   115200
・データビット  8
・パリティ    なし
・ストップビット 1
・フロー制御   なし

で、下記コマンドで切り替えです。
>AT+ZCDRUN=8

下記のような反応が返ってきたらOKです。ハイパーターミナルを終了し、MF626を取り外します。
> Close autorun state result(0:FAIL 1:SUCCESS):1

ちなみに、CDデバイスモードへの切り替えは、下記コマンドです。
>AT+ZCDRUN=9

3-2. usb-modeswitchによる切り替え
 usb-modeswitchはdebianパッケージにも登録されているので、apt-getすればインストール出来ます。ただ、公式にも警告されている通り、最新版ではない場合もあるので要注意です。

$ sudo apt-get install usb-modeswitch

インストール後、MF626を挿すと、初期化が始まります。確認の方法はいくつかありますが、例えばUSBデバイスの一覧を表示するコマンドlsusbを実行して、表示される中に下記のような行があれば成功(の筈)です。

$ lsusb
...
Bus *** Device ***: ID 19d2:0031 ONDA Communication S.p.A. ZTE MF636
...

ちなみに、usb-modeswitchを入れていなかったり、切り替えに失敗していたりする場合には、下記(IDが19d2:2000)の様な表示になります。この場合は当然ながらモデムとして動作せず、接続出来ません。

Bus *** Device ***: ID 19d2:2000 ONDA Communication S.p.A. ZTE MF627/MF628/MF628+ HSDPA

旧版では設定ファイルを自分で書く必要があったのですけれども、最近のバージョンでは不要になった様子で、随分と楽になりました。と言う事で、何はともあれこれでハードウェアの方の設定は完了。後はダイヤルアップの設定です。

4. wvdialのインストール&設定
 ダイヤルアップには、wvdialを使用します。というか、本来はシステムの接続管理とか、せめてgnome-pppとかのGUIアプリから出来てしかるべきだし、見た目もスマートだと思うんですけど、何故か接続出来ないのです。色々試行錯誤してみたんですけれど、理由も不明。困ったものです。と言う事で諦めて使用する事にしたwvdialの設定方法は以下の通り。

・インストール
 インストールは下記コマンド。ちなみに、この時にモデムの探索と初期設定をする様子なのですが、バグがあるらしく、MF626を挿したままだとインストールが完了しません。インストール途中で抜いても大丈夫な様子ですが、一応あらかじめ抜いておいた方が良いでしょう。

$ sudo apt-get install wvdial

・接続設定
 接続関連のパラメタは下記の通り。設定ファイル(/etc/wvdial.conf)を編集します。

---------------------/etc/wvdial.conf ここから

[Dialer Defaults]
Modem = /dev/ttyUSB2
Baud = 115200
Phone = *99***1#
Username = bmobile@aeon
Password = bmobile
init1 = AT+CGDCONT=1,"IP","dm.jplat.net"
New PPPD = yes

---------------------/etc/wvdial.conf ここまで

なお、ポート(Modem)については、3台の異なるPCで試して全部同じ(/dev/ttyUSB2)になったのですけれども、環境によっては違うものになるかもしれませんので要注意。

以上で設定は完了です。接続は下記コマンド。pppd起動の際にルート権限が必要になる様子なのでsudoで。

$ sudo wvdial

これで繋がるはず。緑色のランプが点滅したら接続成功です。切断はCtrl-Cとか。

----------------追記

4-2.gnomeの標準ネットワーク接続アプリによるダイヤルアップ接続

gnome-pppも含め、システム標準の接続でダイヤルアップする設定方法が判明したのでメモ。要するにpppdの起動権限がデフォルトだと無いのが問題だったってわけで、ユーザのアカウントを権限のあるグループに追加してやれば良いらしいです。グループ名は[dip]。[システム]-[システム管理]-[ユーザとグループ]からグループに追加する設定をしてやれば準備OK。システム標準なら、b-mobileをプロバイダに設定したブロードバンド接続を作成してやればよいし、gnome-pppならwvdialでしたのと同様の設定を作ればよいわけです。

付記1. ブラウザの先読み設定解除
 イオンsimのAプランだと帯域が狭いので、多くのブラウザで標準設定されている先読み機能は帯域を無駄に消費してストールの原因になります。これは切って置くのが良いでしょう。firefoxなら、about:configからnetwork.prefetch-nextをfalseにするとか。