6/28/2011

[law] キッコーマン兵庫高砂工場で賭博、大量送検

社員60人、OBが4人の計64人。工場勤務者200人中の三割が丸ごと賭博罪容疑で書類送検ですか。賭けの対象は高校野球、人数は多いものの、掛け金は総額でも10万そこそこなので、一人あたりでは2000円程度と、パチンコやらで動く金に比べれば取るに足らない額です。が、違法は違法、おそらくは常習性もあったんでしょうし、公益を害する犯罪行為という事であえなく御用というわけですね。

しかしどうなるんでしょう。この手の組織内での賭け事は学校とかでよくある事、実際私の通っていた高校でも発覚して何十人かが停学になってたりしたものです。もちろん学校だと色々配慮もあって刑事にはならず内部的に処理されるわけですが、本件は全員責任ある社会人、かつ刑事事件になってしまった以上、企業としてはブランドイメージとかコンプライアンスとか、色々掲げてる建前との兼ね合いで処理が難しそうです。一人ならともかく、こんだけ数が多いと全員クビというのはさすがにやりづらいでしょうし、額も大したことないし、胴元とか悪質なのはともかく、単に乗っただけの社員は減給位で留める、とかで手を打つんでしょうかね。

野球賭博と言えば、大相撲の件も当然に連想されるところです。あちらは公的な組織という事で厳しい処分が避けられませんでしたけど、こちらは純然たる私企業ですし。額も桁が違うし。あちらと同じく暴力団とかが絡んでたり余罪があったりするとまた話が違ってくるんでしょうけれど。

もっとも、そもそも本件は本来事業とは直接関係ない話ではあって、単に従業員が業務とは関係ない所で起こした不祥事のようにも見えるのだから、企業としては道義的なもの以上の責任はないとも言えるし、そうは言っても従業員は企業そのもの、という部分も確かにあって、その意味で責任があるとも言えるし、何処でバランスを取るのか、その意味でも微妙な話、それなりに興味を惹かれる気もするところです。どうするんでしょうかね。少なくとも、当の社員達には厳しい話になる事だけは間違いないのですけれど、それはまさに自業自得な話、どうなろうと別に知ったこっちゃないのです。

選抜で賭博:容疑のキッコーマン工場の64人 書類送検へ